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いざ、東京―Ⅱ
2008/08/11(Mon)
さて、今回泊まったホテルはホテルにもかかわらず大浴場がありまして、朝早くから開いているようでした。
せっかくなので夜はもちろん大浴場で気持ちよく手足を伸ばしました。が、
翌朝は博物館への入場の列に並ばねばならぬはずで(スムーズに入場できればそれに越したことはないのですが)きっと汗が噴出すことになる、と朝風呂はあきらめました。

9時半会場の東京国立博物館。
9時前に上野駅前に行くとすでに大勢の人が公園の方面を目指して歩いていきます。
負けてはならじ、と進んでいくと正面の門のところにはすでにトグロが2重くらいにまいています。
それでも予想したよりはまし、と待っている間に周りの人物観察。
どうやら最近は若い男の子が浴衣や和服を着て歩くのが流行っているのか、なかなかにセンス良く着こなしている若者がちらほら。
もちろん、和服姿のご婦人も。
そうこうするうち、開場の時間に。

まずは今回の一番のお目当て、『対決 巨匠たちの日本美術』へ。
平成館で開催中のこの展覧会、これまでに見たことのある作品も多く出ていてそれはそれで再会が楽しみなのですが一番見たかったのは曽我蕭白の「群仙図屏風」でした。
うかつにも2005年春、京都で開催された曽我蕭白展を見逃していたのです。





例えこれ1点見るためだけでもどこへでも行きたい、そう思って機会を待っていたところの今回の対決展です。
2005年の蕭白展のときのキャッチコピー「円山応挙が、なんぼのもんじゃ!」そのままの勢いで会場内でひときわ異彩を放っていました。
今回の展覧会では応挙はその弟子、芦雪との対決、蕭白は、辻惟雄先生の名著「奇想の系譜」の中でもともに取り上げられることの多かった伊藤若冲との対決です。

『群仙図屏風』
何度もTVの画面や図録では見てきた作品です。が、やはり本物の前に立つと迫ってくる迫力が全然違いました。
鮮やかな色彩、異形の者たち、蕭白という人物がもし今の世に生きていたらそれはそれは相当変わった人物で、なにかの間違いで友達付き合いしなければならないとなればこちらが疲れ果てたことでしょう。数百年の時を越えてこんな風に彼の作品だけを見ることができるのは本当に運が良かった(笑)
それにしても、その時々でまるで思いつきのように自らの肩書きを変え、大法螺を吹いて「我は、かの○○の子孫の○○である!」と言う風に自署を入れているのには笑ってしまいました。

初めて見る作品ももちろんいくつかありましたけれど、大抵は幾度目かの再会、という作品で、そういう意味では肩の力を適度に抜いて、楽に「久しぶりですね」と心の中で話すような気持ちで会場内を回ることが出来ました。

芦雪の虎の襖絵も、そう。
永徳の檜の屏風もそうでした。
タイミングが合わなくて俵屋宗達の「風神雷神図屏風」を見ることができなかったのはちょっと残念。 でもこれはきっとまたそのうち再会できる、そんな気がするのでよしとしましょう。

長次郎さんと光悦さんのお茶碗の対決も面白かった。
先日、名古屋の博物館で「乙御前」と並んでみたばかりの「時雨」が今回は単独で出品されているのがなんだか寂しそうで思わず(今日はお一人ですか)と話しかけそうになりました。

予想通り面白い企画、と満足して会場を後に、次は本館へ。

先日、クリスティーズのオークションで真如苑が落札した『運慶作』と言われている『大日如来坐像』が9月半ばまで特集陳列されているのをぜひみたかったのです。

照明をぎりぎりまで落とした展示室に大日様は静かに座っていました。
鎌倉仏師の作にしては目元が穏やかで優しいのが意外に感じましたが、その優しい目の奥の深いところで慈悲の心を持っておわす、という印象でした。
保存状態が良かったのか、全身に黄金の色彩をまだしっかりと残していて、テレビで見たときにはもっと大きな仏様かと思っていましたが実際には人の上半身くらいのお姿です。
同時期のやはり運慶作と伝えられるもう一体の大日如来様と並んでの陳列で、栃木県の光得寺さんが所蔵されるこちらの大日さんはもっと小ぶり。
坐像のお姿で高さ50センチくらいでしょうか、その隣には御厨子も公開されていましたが見事なものでした。
今回落札され、海外への流出を免れた大日様、私のような素人が見ても言いようのない素晴らしさ、厳かさで、よくぞ日本にとどまってくださった、というのが正直な印象でした。
いつまでもその前にたたずんでいたくなる仏様の一つでした。

そのほか特集陳列では京都・六波羅蜜寺さんからお地蔵様やお薬師様、平清盛さんもご出陳になってまして、「はるばる京都からご苦労様でございます、大変ですねぇ」とお声をおかけしたり。

本館をぐるりと全フロアみて回るだけでも疲れ果ててしまいますが、ましてや平成館での特別展を見た後でのことで、その上、せかっくだから、と東洋館にも入場して。

ここでごちゃごちゃ色々あって、その後フェルメールを見に東京都美術館へ移動することになったのですが。

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コメント
-  -
めったに会えないし、一生懸命 見ますから ほんとうに疲れますよね。
 私は蕭白という人は 知らなかったのですが 絵だけみても 面白そうな人と わかります。
 若冲は何の絵ですかと きこうとおもったら    東洋館でいろいろごちゃごちゃあったというので そちらに興味が・・・・   はよ 読みたし。
2008/08/11 19:00  | URL | 小紋 #-[ 編集]
-  -
こんばんは!

ご主人様とデートのついでに、美術館めぐりなのか?
美術館めぐりのついでに、ご主人様とデートなのか?
とにかく、コー言うのが、理想です(^^)

TVで、放送されていましたね・・・私は、狩野永徳と長谷川等伯・・・が気になりました。
『運慶作』と言われている『大日如来坐像』も、TVで、チラッと、見ました。
本当に、日本人が、落札して良かったですよね!
たしか、お客様から頼まれて・・・という事で、三越の方が落札されていたようでしたが、
きちんとした所に安住できて、大日様も運慶さんも安心されていることでしょう??
フェルメールも、良いですよね!
今年、2回目の来日ですかねぇ??

日本画・仏像・西洋画・・・納得の東京でしたね(^^)
勿論、私も、楽しかったです(^^)

2008/08/11 21:19  | URL | tourien #-[ 編集]
- いらしてたんですね~。 -
紫さんも、お地蔵さま お薬師さま と共に、東京にいらしてたんですね。楽しまれたようで、何よりです。

東京に住んでいるのに、都会には全く足が向かない私。
「何処がおすすめ?」なんて、全く分かりません(泣)

まだまだ、記事は続くようですね。楽しみです。
でも、東京は、疲れなかったですか? この暑さですし。
2008/08/11 21:33  | URL | みぉ #2.9j8I/Y[ 編集]
-  -
昨夜は美味しいものずくめで、
今日は、美しいものずくめですか?
羨ましいなー!!
昔は良く行ったものです、美術館。

京都は大阪に比べて美術展とか、
はるかに充実していますよね。
まあ、東京は圧巻ですが。

フェルメールも楽しみですね!


2008/08/12 11:11  | URL | とる☆ねこ #-[ 編集]
- 人の数 -
ようこそ東京にいらしてたのですね。

この『対決 巨匠たちの日本美術』のお話はお客様から伺って知ってましたが、近くとも中々出掛けられないのが東京の美術館めぐりです。
若冲展は以前、宮内庁三の丸尚蔵館にはやっとの思いで行きましたが・・・。

お話の続きが待たれます♪
2008/08/12 12:43  | URL | boumama #-[ 編集]
-  -
展覧会をしているのは知っていても、この暑さの中で並ぶのは・・・と敬遠してしまいます。
たっぷりご覧になれたようですが、一か所だけでも疲れてしまいそうです^^

同じ日にフェルメールもですか? 
2008/08/12 20:53  | URL | われもこう #-[ 編集]
-  -
相変わらずの博識振り、凄いですね。洋画も日本画も好きですけど、好きなだけでなかなか知識がついていきません。
ここでいろいろお勉強ができます。
2008/08/12 22:04  | URL | 阿修羅王 #QmhNi1cU[ 編集]
- 小紋さま -
こんばんは。

若冲は三の丸尚蔵館が所蔵している「旭日鳳凰図」がそれは見事でした。 あと、仙人掌群鶏図もきれいでした。

この日、東博とフェルメールとの間であった出来事がある意味この日のメインイベントだったかも、くらいのてんやわんやでした (汗)
2008/08/13 00:08  | URL | 紫 #-[ 編集]
- tourien さま -
ディナーと美術館、どっちがメインかといわれると、うーーーん、難しいとこですねぇ、  って、やっぱり美術館でしょう!(笑)

永徳は先日の大きな展覧会で見ていたものだったので再確認、と言った感じでしたけど等伯の「松林図屏風」が展示替でみられなかったのは残念でした。
東博の持ち物なんだから期間中ずっと展示してくれてたらいいのに、とちょっと不服に思ってしまいました。

大日如来坐像、ほんとにいい仏様でしたよ。
機会があればぜひまた会いに行きたいです。
2008/08/13 00:14  | URL | 紫 #-[ 編集]
- みぉさま -
地元・京都の仏様と東京で出会うと、(お疲れ様でございます、出張してこられているんですね、どうぞご無事でお早いお戻りを)とついつい思ってしまいます。

東京、泊まってたホテルで見た天気予報で「東京は明日31℃、猛暑にご注意ください」って言ってたんですけど、連日36℃前後を行きつ戻りつする京都の夏を過ごしているので、暑いとはあまり感じませんでした。
日本はやはり縦に長い国ですね。
2008/08/13 00:18  | URL | 紫 #-[ 編集]
- とる☆ねこさま -
人の多いこと、それが東京へ行くことをためらう一番の理由ですけど、交通機関の充実と文化的施設とその多様さはやはり魅力的です。
小さな美術館もたくさんありますしね。

一箇所で様々な展覧会を回れる上野はやはりすごい場所です。
今回は時間に余裕がなくてコローは覘きませんでした。
2008/08/13 00:22  | URL | 紫 #-[ 編集]
- boumama さま -
東京にお邪魔して思い切り関西弁で通してきました(笑)
電車の中やお茶したお店で連れ合いと話していると周りの人が(?・・・)と見ているような気がしました。気のせいかな?

お商売していると自由な時間が取れそうなようでいて案外思うように自分の時間が取りにくいのでしょうね。

今日のニュースで、この「対決」展の入場者が20万人を超した、と聞きました。
やはりこの展覧会、企画の勝利ですね。
2008/08/13 00:27  | URL | 紫 #-[ 編集]
- われもこうさま -
同じ日にフェルメールも、です。
貧乏性なのか、せかっくの機会に回れるだけ回る、ということでした(^_^;)

本気でみると展覧会はかなり体力消耗しますね。
われもこうさんのようにお散歩で体力を付けていかないと!ですね。
2008/08/13 00:34  | URL | 紫 #-[ 編集]
- 阿修羅王 さま -
博識なんてお恥ずかしい。
直感人間の私は好きなだけで、美術に詳しい方からすると笑ってしまうような見方しか出来ないのかもしれませんけれど、自分では「好き」を大事にしたいと思います。
阿修羅王さんが被写体に向ける気持ち、すごく素敵です。

2008/08/13 00:37  | URL | 紫 #-[ 編集]
-  -
こんにちは
わたしも「対決」楽しみまして、特に蕭白が好きなのでご機嫌でした。
お地蔵さん、六波羅のは「地蔵盆に間に合うために早よ帰らなアカンやん」と変な心配したり(笑)。

風神雷神は秋の東博での大琳派展にまたもやご出馬の予定です。
東京に住み着く気かも・・・うふふ。
2008/08/14 10:28  | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
- 遊行七恵 さま -
充実した展覧会でしたね。
六波羅さんの仏様たち、なにかいつもと違うところでお目にかかるとちょっと緊張してすましてる風にも見えてちょっとおかしかったです。
展示されてる高さや周りの様子なんかで随分印象って替わるものですね。

建仁時さん、預ける先を変えるつもりでしょうか(笑)
2008/08/16 16:41  | URL | 紫 #-[ 編集]
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