奈良国立博物館で開催中の「美麗 院政期の絵画」展に行ってきました。
このところ、どの美術展にでかけていくのもぎりぎりセーフの滑り込み、この展覧会も会期が9月30日までです。
実は、正直なところ、仏画メインの展覧会は(う〜ん、どうかなぁ・・・・・・)という気持ちが当初の内あって、それでちょっと出遅れていたのもあったんです。
でも、いろんなブログで、見てこられた方の感想を読んでいるうち、これは行かなきゃ!
ということで、でかけてきました。
時期的に仕方のない事ですが、修学旅行の学生さんや、課外授業と思われる小学生さんたちに混じっての見学となりました。
一つめの部屋、入ってすぐに目に飛び込んできた京都・浄瑠璃寺の四天王の一つ、「増長天」の像にもういきなりノックアウトです。
それは見事なライティングで、増長天の負う、紅蓮の炎が、会場の床から壁へと映し出されていました。
本来、おわすべきお寺の堂内とは違った演出、
展覧会場ならでは、の見せ方でした。
同じ第一の会場には他にも素晴らしい仏画の数々が展示されていました。
東京国立博物館の所蔵する「孔雀明王」は、その美しさの点からいうと今展覧会でも一二と言うべきでしょう。

鮮やかな色彩、優美な姿は他の明王の放つ雰囲気とは違ったものがあります。
馬頭観音です。

真手で結ぶ印の、カッコいいこと!
与願印(よがんいん)という印だそうです。
馬頭観音はその名の通り、頭上に馬の頭部を頂き、憤怒の表情をした明王で、八大明王の一人といわれている方です。
今回の展示には「普賢菩薩」の像もたくさんみられました。

普賢と言えば、文殊菩薩とともに釈迦如来の脇侍を勤めている菩薩様ですが
あちこちのお寺をまわっても、後世に残され信仰され続けているのはどうも文殊様の方が目につくような気がしますが、平安末期には文殊菩薩よりもこの普賢菩薩への信仰が厚かったようです。
それは、普賢様が、女性を守って下さる方として、当時の女性たちから信仰されていたことと無関係ではないのでしょう。
今回の奈良行きでは、もう一つ、印象的な普賢さまと出会う事になるのですが、それはまた別の時にお話しする事にして。
さて、この一つめの部屋を中心とした仏画の他に、
絵巻物も楽しく見ることができた出展物でした。
昨年、京博で開催された「大絵巻展」でみた、信貴山縁起絵巻や、餓鬼草紙とも再会。
他に、あの、「伴大納言絵巻」を見ることができたのは幸せでした。
本物を間近で見て、描かれた人々の表情の一つ一つの生き生きとした様子に、
思わず身を乗り出し、のぞき込んでしまって足が止まってしまいます。
「病草紙」は初めて見たのですが、これもすごく面白い。
気の毒な病気を抱えた人たちを、どこかユーモラスに描いています。
他にも書き始めると枚挙に暇がないのですが、
こんなにすばらしい展覧会を観逃さずにすんで本当によかった、と思いながら会場をあとにしました。
その後、東大寺へ移動。
いつものお楽しみ、鹿せんべいを買ってひとしきり戯れてから
三月堂へ、不空羂索観音を拝観しにいったのですが、
そのお話しはまた後日、お話しします。