北村美術館
2007/11/17(Sat)
河原町今出川を下がったあたり、少し入り組んでわかりにくいところに北村美術館はあります。

奈良県吉野地方で代々林業を営む家に生まれた実業家の北村謹次郎氏が蒐集した茶道具類を展示している私設美術館です。





ここでは12月9日まで、開館30周年記念の「暦年の茶」と銘打って北村コレクションを展示しています。





訪ねた日は、どこかで大きなお茶会でもあったのか、和服姿でお茶会帰りらしきご婦人が数人、わいわいとにぎやかにお茶碗などを見学されていました。

美術館としては小さな空間に、茶事の順番にそうようにお道具が展示されています。

古田織部の手による手紙をお軸にしたてた掛け物からはじまって、汲み出し碗や、盆、火入れ、手あぶり、
まるで茶室に通されて拝見していくかの如く、炭や香合、お釜、掛け花入れと続いていきます。

お濃茶ようとして、お茶碗は、大名物の古雲鶴疋田筒 
火入れを見立てたような、筒茶碗、雲と鶴の文様が描かれています。
器としてはとても上品で美しいものでしたが、実際、お茶を点てるとなると少し扱いが難しそうでした。
替茶碗は光悦の黒楽茶碗、銘は「東」
こちらは光悦にしては印象がポッテリとして、あたたかみのあるお茶碗です。

遠州作の茶杓、 縦にちょうど半分あたりで斑が入ったようになっている部分と、竹そのものの肌合いとがわかれている、なかなか面白い茶杓でした。

薄茶用のお茶碗は黄瀬戸
胴紐のあたりがすこしふくらみを持っていて、黄瀬戸には珍しい、柔らかい曲線を描いたやさしいお茶碗でした。
銘は「唐衣」

他にも茶道具やお軸が数点、

どれもさり気なく展示されていますが、重要文化財がいくつもありました。

ここの受付をされている方は上品な御婦人で、包み込むような笑顔で迎えて下さいます。

北村美術館には鄰接する北村邸のなかに『四君子苑』という数寄屋建築の茶苑があり、ちょうど美術館の2階部分のロビーからその様子をガラス越しに見ることができます。




北村美術館をでて、すぐ南、以前からいって見たかった「李青」という
朝鮮美術を配した喫茶店でお茶にしました。






メニューにはコーヒーや紅茶などもありますが、ここでは韓国のお茶をいただくことができます。
クコの実のお茶や、漢方のお茶、柚茶、高麗人参のお茶など、
どれをいただこうか、メニューを見て迷ってしまいます。

結局、柚茶をえらんで、お店の中の美術品をながめながらゆっくりといただきました。

店内には李朝の家具が置かれ、その上に白磁の壷や、民芸品、朝鮮に関する本などが飾られています。





韓国の民族音楽が流れる中で静かな時間が流れていきます。

秋の行楽シーズン真っ盛りの京都。
観光地を少しはずれたこんな場所でオフタイムを楽しんできました。
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コメント
-  -
こんばんは
御所見学の日に見学に行きました。
よいものを色々見せていただき、本当に嬉しくなる美術館でしたね。
わたしは鶴丸茶碗に会いたかったので、いそいそと出かけたのでした。
お軸のうち「祇園の百合」を見て、池波正太郎の小説を思い出し、感慨にふけりました。
2007/11/17 23:25  | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
- 遊行七恵さま -
TBありがとうございます。

遊行七恵さんも行かれてたんですね。
気付かないままの遭遇、できなくて残念でした(笑)
いいお道具がありましたよね。

比露筆による「百合女図」、絵の中のどこにも私には由利の花を見つけることができず、題の由来がわかりませんでした。
ご存知ですか?
2007/11/18 00:08  | URL | 紫 #-[ 編集]
-  -
こんにちは
百合はこの女の人の名前です。
祇園・東林のお梶の娘さんで、玉欄女史の母上(玉欄さんは池大雅の奥さんで夫婦で絵師)
お梶は歌舞伎舞踊にも現れます。
今ちょっと手元に資料がなくてランの字がこれかどうか忘れましたが三代に亙るステキな女たちです。
2007/11/19 09:30  | URL | 遊行七恵 #-[ 編集]
- 遊行七恵さま -
ご教授ありがとうございます。
教えていただいた内容をもとにネットで調べてみました。
才色兼備な3代の女性たちなんですね。
祇園の茶店の話し、知りませんでした。

それにしても、遊行七恵さんの知識の深さと幅広さには今さらながらビックリ、です。>^_^<
2007/11/20 20:00  | URL | 紫 #-[ 編集]
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2007/11/17 23:21  遊行七恵の日々是遊行
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