BIOMBO/屏風 日本の美
2007/12/12(Wed)
会期も終わろうとしている「BIOMBO/屏風 日本の美」展にでかけてきました。
会場は大阪市立美術館。
天王寺公園はすっかりクリスマスムードの飾りつけで、大きなツリーが飾りつけられていました。




土曜日にもかかわらず、場内は思ったほどの混雑でもありません。

今回は海外からの里帰り作品18件を含む約100件の屏風が展示されています。
会期中、展示替えもあるので全ての出品作品を見ることはできなかったのですが、江戸幕府がオランダ国王に贈った屏風など、初めての里帰り作品や、かつては一連の作品であったものが現在は海外の美術館に分蔵されている屏風(しかも、組み合わせを間違っている)など、国内外の屏風の名品を見ることができました。

京都を題材にした屏風の前では、どうしても寺社の名前や地名を目で追い、
「なんでこんなとこにここが?」と、当時の絵画で描かれる時の京の町の位置関係に苦笑したり、 今は見ることができなくなった、方広寺の大仏殿を見て、当時の大きさを想像して楽しんだりしました。

面白かったのは、一枚の屏風の中に、方広寺の大仏殿と二条城が描かれていたものがあったこと。
徳川家康の怒りにふれ、豊臣家滅亡の原因になった鐘があった方広寺と、二条城が一緒に描かれている、時代の移り変わりの真ん中を切り取った屏風。

他に、大阪と京都を描いた、「京大坂図屏風」、大坂を描いた、「四天王寺住吉図屏風」も地名や寺社の名前を追いながら面白く見ることができました。

「関ヶ原合戦図屏風」は、私が行った時には左隻が展示されていました。
戦いやぶれ、逃げる者、討ち取られ首をなくした武者の無残な姿が描かれ、
今年、NHKの大河ドラマ「風林火山」を通年見続けてきた私は戦国の世の武将たちの生きざまをリアルに感じて、しばし屏風の前で立ちすくんでしまいました。

また、そもそも屏風本来の目的の一つ、視線を遮る、というために作られた、お産の時に使われる「白絵屏風」も、いかにも女性の神聖なる場に用いるに相応しく、胡粉だけを用いて、真白に、鶴と松が描かれていて、出産の場専用の屏風があることも初めて知り、興味深かったです。
死出の旅へ出る、臨終の時には、あの世とこの世を隔てるために、屏風を上下逆さまに配置する「逆さ屏風」という用いられ方をしていた、ということも今展覧会で初めて知りました。

個人的には、やはり桃山時代に制作された屏風が魅力的で、いいなぁ、と思うものが多かったように感じました。

この展覧会には、屏風を制作するにあたり描かれた下絵の展示もあってそう言う点も興味深く見ることができました。

屏風、という展示物を集めた展覧会なので、当然といえば当然ですが、いずれも大きく、迫力があって、見ごたえがあり、気がつくと二時間あまりがあっという間に過ぎてしまっていました。


この記事のURL | 出来事 | CM(4) | TB(1) | ▲ top
<<え〜  実は・・・・・・ | メイン | がんばって>>
コメント
-  -
屏風のことをヨーロッパでBIOMBOビオンボと云うとは知りませんでした。
台風をタイフーンみたいなもんでしょうか?(ちょっとピンぼけ)
天王寺まで来られたんですね、ようこそディープ大阪へ!
天王寺プチ自慢、JR天王寺駅のプラットホームは18番まであります。
大阪駅でも10番線、京都駅も新幹線をのぞいて10番線まで東京駅は新幹線を含めると21番線までありますが、地方都市のちょっとマイナーな天王寺駅が18番線まであるのはゴチャゴチャした街、天王寺の面目躍如です。
2007/12/13 22:00  | URL | aki #-[ 編集]
- aki さま -
こんばんは。

大阪市立美術館へ行く時は大阪駅から地下鉄に乗るんですけど、あの迷路のような地下街にはいつも迷ってしまいます。
どこの階段をうえに上がれば天王寺公園に一番近いのか、うろうろ迷ってしまいます。
梅田もそうですけど、大阪の地下道はどこも、私にとってはラビリンスです。

BIOMBO、私も初めて知った言葉でした。
見応えのある展覧会で、楽しかったです >^_^<
2007/12/14 22:09  | URL | 紫 #-[ 編集]
-  -
すてきですね。もう少し前の時代劇では 眠ったあかちゃんの前には必ず ちいさい屏風が 立ててありました。ここから先は だめの 意思をしめしているのでしょうか。数々の すばらしいもの みたいです。
2007/12/17 05:55  | URL | 水戸小紋 #-[ 編集]
- 水戸小紋さま -
実物の屏風だけでなく、展示物の中には、屏風の描きこまれている絵巻物や浮世絵などの絵画もありました。
あぁ、こんなふうに屏風は使われていたんだなぁ、とわかりやすい展示内容でした。
今年は秋以降、関西圏ではなかなか見応えのある展覧会が続いて、スケジュールの調整が大変でした・笑
2007/12/17 23:22  | URL | 紫 #-[ 編集]
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://artkyoto.blog104.fc2.com/tb.php/92-3988f11a

BIOMBO/屏風 日本の美 後半分。
さてインターミッションも終わり、次は5室に向かう。 ここからは異国に送られた屏風が占めている。 5室。海を越えた襖絵と屏風絵 祇園祭礼図屏風 ケルン美術館 どうも見覚えが... …
2007/12/16 17:08  遊行七恵の日々是遊行
| メイン |